ここでは「はじめてでも分かる!反響を呼ぶチラシ販促」における「配布方法を定める」について説明させていただきます。
目次
■配布エリアについて
配布エリアを設定するときには、チラシを優先的に配布すべき「商圏」へ配布していくようにしましょう。「商圏」とは、チラシを配布したときに想定の反響を得ることができるエリア、とラクスルでは定義しています。
商圏を見つけ方は商材により異なりますが、店舗があるような業態の場合はお客様のご来店の手段から考えるのが基本です。
ターゲット | 所要時間 | 商圏 |
---|---|---|
徒歩圏 | 10~15分 | 0.8~1.2km程度 |
自転車 | 10~15分 | 2.5km~3km程度 |
自動車 | 10分程度 | 5km程度 |
他にも、駅からの距離・道路や川などの交通利便性の変化や、家賃住環境などによる居住者の属性も商圏に影響を与えます。
商圏内の詳細情報を把握すると、属性別に訴求を出し分けたりすることができ、ユーザーに合わせたキャンペーンを企画することが反響を効果的に集めるためには大切です。
また、ネットスーパーなど地域特性が薄く商圏の絞り込みが難しい場合の参照例として、国勢調査のデータ「e-stat」にてターゲット層が多い地域などを参照することができます。エリア毎の世帯情報や年齢別男女別人口などの属性を調べることが可能となっています。
■ e-stat:https://dashboard.e-stat.go.jp/
※出典:統計ダッシュボード(https://dashboard.e-stat.go.jp/)のデータを加工して作成
例えば、この図は紫が核家族世帯、緑が単身世帯です。エリア毎に細かくみていくと、「新宿区」は緑の単身世帯割合が多く、「江戸川区」は紫の核家族世帯が多いエリアとなっています。
世帯構成比率が異なるエリアで、同じチラシを配布したときの反響の差を比較すれば、このチラシはどんな層に響くのかといったデータ分析ができるようになります。
■配布時期・回数について
配布時期について
配布時期設定で留意するポイントは「季節性」です。多くの商材は、良く購入される時期があるものです。クリスマスケーキは12月、フィットネスは夏前や新年度前、引っ越しは年度の切り替わりの前後、などです。
購入されるのはこのような時期ですが、購入の前段階に検討というフェーズがあります。
反響が盛り上がり始める時期の一例として、クリスマスケーキは11月下旬から、12月上旬に盛り上がりを見せ、その後の反響は落ち着く傾向があります。
反響が盛り上がり始める時期に候補にあがるように、計画的なポスティングを行うことが大切です。
配布回数について
配布回数ですが、1回の配布では潜在顧客に届かない可能性が高いため、配布は複数回に分けていくことがポイントです。
ポスティングは認知向上+購入などの行動の後押しとなる媒体です。ユーザーは商材を認知をした上で、ユーザーの購入のタイミングとかみ合ったときに行動に移すため、複数回にわたりポスティングすることで購入のきっかけとタイミングが合う確率が高まります。
また、ラクスルに限らず一般的にポスティングでいう標準配布、軒並み配布ともいいますが、これは指定したエリアの全戸に配布されるのではありません。世帯数の5~7割を配布数に設定しているので、1回の配布ではエリア内の全ポストにチラシは届きません。
行政の案件で全戸配布というポスティングもあるのですが、これをやるとコストが大幅に上がるため、顧客獲得のためのポスティング単価が上がってしまいます。
そのため、複数回配布して、より多くの世帯にポスティングがされるように、かつ同じ世帯にポスティングされた部分に関してはこちらのスライドの状況に持っていけるようにしましょう。
具体例
●学習塾 春期講習 受講者募集の場合
「チラシ販促を企画する:学習塾 春期講習 受講者募集の場合」
「チラシをデザインする:学習塾 春期講習 受講者募集の場合」
情報配信 | 1月上旬 |
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募集開始 | 2月上旬~ |
キャンペーン | 2月末日 |
春期講習時期 | 3月下旬~ |
春期講習に向けたポスティングの場合、まず検討段階で候補にあがることが第一目標、その上で申込をしてもらうことが目指すべき最終のゴールとなります。
今回は1月と2月の合計2回配布で「認知向上」と「お申込みの後押し」となるように、計画をしていきます。
1月後半の検討段階にチラシを届けるために、一回目の配布は1/20頃までに完了させ、2月の後半の需要の最盛期でお申込みの後押しをするために、二回目の配布は2/17頃までに完了させる必要があります。
印刷期間を1週間、配布期間を2週間とみたときに、逆算して配布完了日の3週間前には手配完了が必要となります。つまり1月配布は年末まで、2月配布は1月末頃に発注完了している必要があります。
このように、計画的にポスティングを実施し、より効果的に反響を集めていきましょう。
なお、複数回配布の場合、短期間のうちに複数回配布をしてしまうと投函先の方からのクレームとなりやすいので、1か月程度期間をあけて配布を行うように計画してください。
●介護施設 送迎職員募集の場合
商圏 | 就業場所から1.5km |
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予算 | 1回10万円程度 |
配布時期目安 | 募集をしたいタイミング + 2~3月などの年度の変わり目前後や、繁忙期前等 |
求人の場合は、募集をしたいタイミングだけにポスティングを行うのではなく、人が入れ替わる時期(3〜4月頃の年度末、繁忙期前など)に定期配布を行うことが有効です。
働きたいと思ったタイミングで、第一候補にあがるように記憶してもらえる傾向があるためです。
配布エリアは「既に働いている方が住んでいるエリア」や「通勤の交通手段で使われる想定のエリア」で選んでいくとよいですが、継続的に配布を行いながら、どこが商圏なのかを見定めていくことが大切となります。
以上にて「はじめてでも分かる!反響を呼ぶチラシ販促」は終了です。
チラシ販促についてご理解は深まりましたでしょうか。
今後ともラクスルをどうぞよろしくお願いいたします。